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【肺がんなのか…】市の健康診断の受診とその結果

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いざ、健康診断へ

前回のブログで書いた通り、「咳と痰」、「全身のむくみ」「ばち指」で日常生活すらままならなくなった父は、健康診断に行くことになりました。

きっかけは、市が無料で行う健康診断の案内が来たためです。基本的に、健康診断は保険適用外なので、無料で受けられるというのは有難い話です。場所が選べたので、近くの総合病院を選びました。

むくみで思うように体を動かせない中、頑張って原付に乗って病院に向かいました。今にして思えば、病院嫌いの父が、このような健康診断によくぞ行ってくれたと思います。以前の父であれば、健康診断の案内が来ても見向きもしなかったはずです。それも、胆のう摘出手術を受けた経験があったからだと思います。

父の予想

当時の父としては、肺がんではなく結核を疑っていたようです。そもそも、このときは肺がんがどういった症状を示すものなのかよく分かっていない状態でした。

一方、結核については、父の兄、つまり私の叔父がかかったことがあるそうで、咳の症状が父のそれによく似ていたそうです。確かに、血痰などの症状も結核に当てはまります。結核は、かつては不治の病であり、現在でも隔離病棟で長期にわたる治療を余儀なくされるなど、看過できない病気です。父なりに、覚悟を決めて健康診断に行ったのだと思います。

健康診断の結果

健康診断では、もちろん肺の胸部レントゲンも撮りました。この時には、父はすでに明らかな肺がんを患っていたはずです。

しかし、検査結果では、結核はおろか、肺がんらしき怪しい影も見当たりませんでした。なお、むくみについては、アルコールの取り過ぎが原因だと言われました。とにかく、父の健康状態に異常は無いと診断されたのです。

診断結果を聞いた私の感想

父の診断の結果を聞いて、私は心底ホッとしました。精密な検査を受けていないにせよ、レントゲン検査でがんが見当たらなかったのだから、少なくとも肺がんではないと思ったからです。

なにしろ、日本人男性の死因第1位はがんであり、肺がんはその中でもトップの死因を示す恐ろしいがんです。実際、私は父の症状を見て、肺がんを患っている可能性をかなり疑っていました。インターネットで父の症状を調べてみても、「咳・痰」、「むくみ」、「ばち指」はどれも肺がんの症状として当てはまるためです。

「もし肺がんだったらどうしよう」と考えるストレスは、それは大きいもので、結果を聞くまでは仕事も全く手につきません(平常時でもいつもそうですが)。

いずれにしても、レントゲンで怪しい影が見当たらなかったという報告は大きな安心を与えてくれました。

診断結果を聞いた父の感想

一方、父はこの診断結果にかなり不信感を持っていました。健康状態に異常が無いと言われても、「咳・痰」、「むくみ」、「ばち指」などの深刻な症状は依然として続いているからです。

なにより、むくみの原因がアルコールの取り過ぎというのには、どうしても納得できなかったそうです。

たしかに、アルコールで足がむくんだりすることは私でもありますが、当時の父は歩行が困難なほどに全身がむくれていたのです。どうみても異常な状態であることは明白でした。

そのため、父は別の病院で見てもらうことを決意します。かつて、胆のうの摘出手術をしてもらった病院です。このことについては、次回のブログで書きたいと思います。

私の認識の甘さ

今でこそ、レントゲンだけで肺がんを見つけるのは難しいというのは理解できますが、当時の私はレントゲンだけで肺がんは見付けられると完全に思い込んでいました。

また、がんの発生場所や、診てくれた医者の経験や専門性などにも大きく左右されると思います。このときの経験で、健康診断の結果なのだから大丈夫だという私の甘い認識は、大きく打ち砕かれました。これは、市の健康診断が信頼できないというわけではありません。

本当に肺がんが心配であれば、専門の医者にちゃんとかかり、レントゲンだけではなく、CTなどでも検査してもらう患者側の行動が重要だということです。当時の私はあまりにも無知過ぎました。

一喜一憂の繰り返し

私としては、健康診断のレントゲン結果だけで父は肺がんではないと思い込んでしまっていただけに、これから知らされる別の病院での診断結果には大きなショックを受けました。

がん患者本人が大変であることは言うまでもありませんが、それを見守る家族も大変なんです。とくに、一喜一憂は本当に疲れます。今までこれを何度繰り返してきたことか。しかし、この時の一喜一憂はまだ序章にすぎません。

でも、これも含めて貴重な経験であったとプラスに考えていくしかありませんね。

まとめ

このときの健康診断には感謝しています。なにより、むくみで体を思うように動かせない父が、重い腰を上げて自ら病院に行くきっかけを与えてくれたからです。料金も無料でしたしね。

また、下手に曖昧な診断結果を出さす、きっぱりと「異常なし」という結果を与えてくれたのは、父を別の病院に行かせる大きな動機になったと思います。

父にしては散々な経験だったかもしれませんが、今にしてみれば全て結果オーライです。