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【脳転移発覚の前兆5】頭痛に苦しむ

肺がんの脳転移は、父にさまざまな変化を与えました。

たとえば、行動の変化などです。

しかし、全て本人が自覚症状を感じているわけではないので、苦しまずに済んだ症状もあったと思います。

一方、自覚していた症状ももちろんあります。それが頭痛です。

父の場合は、脳内にゴルフボール大の腫瘍を2つも抱えていたのですから、当然の症状だったと思います。事実、相当に辛かったそうです。

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頭痛の頻度

痛みは、脳転移が発覚する数ヶ月前から頻繁に発生していました。ずっと痛いのではなく、痛かったり、痛くなかったりの繰り返しで症状か現れていました。

次第に、その周期は時間の経過とともに短くなり、痛みも増してきました。これは、父の苦しみ方からみても明らかでした。

頭痛の原因が全く分からない

父の頭痛の原因が脳転移だということがわからないときには、脳に腫瘍があるという発想そのものがないので、原因を特定できず大変困りました。

脳転移のせいでお酒の摂取量は増え、活動的でもなくなってしまっていたので、アルコール依存症か、鬱などの精神的な病気を発症し、それが原因で頭痛が起きているのではないかなどと、いろいろ考えていました。

さらに、前回のブログでも述べた通り、頭痛が発生しようとも、父は飲酒を続けていました。

むしろ、頭が痛くなればなるほど、飲む量は増えていました。

お酒を飲むと余計に頭が痛くなるはずなのに、脳にできた腫瘍がアルコールを際限なく摂取するよう父に仕向けていたような気もします。完全に悪循環ですね。

結局、これまでにないほどの頭痛を訴え、飲んだアルコールを吐き出したことをきっかけに、父を病院に連れて行くことになりました。

これは、もう放っておけないと思ったのです。

「痛みのある場所」と「腫瘍の場所」

痛む箇所は、ピンポイントで腫瘍のあるところを痛がっていました。

父には、前頭葉と小脳に腫瘍がありましたが、いつも、これら腫瘍がある2つの場所を痛がっていました。

病院で、初めて父の脳腫瘍のCT画像を見たときは驚きました。

脳転移が起こっていたことも驚きでしたが、父が痛みを訴えていた箇所(小脳と前頭葉)と同じところに癌が転移していたのです。

2つともゴルフボール程の大きさがあったので、痛みもなく普通でいられるはずがないと思ったものです。

脳転移を疑う上での頭痛のあり方

以上を踏まえ、がんの脳転移としては、次のことに注意する必要があります。

ただし、これらはあくまでも父のケースをもとに書いておりますので、全ての脳腫瘍に当てはまるとは限りません。あくまでも、参考程度に読んでいただきますよう、お願いいたします。

まず、がんが脳に転移すれば、多かれ少なかれ、必ず自覚症状がでるはずです。

たとえば、麻痺、視力低下、失語などが挙げられるのではないでしょうか。父の場合だと、ふらつきや性格変化(行動の変化)などです。

そして、その自覚症状と、頭が痛みの箇所を照らし合わせてみるといいと思います。

自覚症状と、痛みが発生している箇所の脳機能が一致すれば、脳転移が起こっている可能性が高いと考えられます。

たとえば、目が見えにくくなったりした場合、視力を司る脳の部位に痛みが発生しているかもしれません。

もし、肺がんや乳がんと言った脳転移が発生しやすい癌を罹患したことがあり、さらに上記の症状に当てはまるようなことがあれば、脳転移を疑っていいのかもしれません(目に関する脳の部位は良く分からず、曖昧な例えで申し訳ありません)。

ちなにみに、父については、よく尻もちをついてへたり込むようになりました。バランス感覚を司る小脳にがんが転移していたためです。そして、頭痛が発生する場所も、小脳がある後頭部を痛がっていたのです。

なお、前頭葉については、症状そのものが特殊すぎて、すぐに異変だとは気づけませんでした。

この前頭葉だけは、その機能について全く何も知らない状態だと、見当違いの原因を予想して見逃してしまいがちです。私がそうでした。要注意ですよ。

まとめ

体に起こる異変が、全てが脳転移によって引き起こされるものではありませんし、脳の病気も様々です。

たとえば、アルツハイマー型認知症、脳卒中、脳梗塞、くも膜下出血などです。脳を原発とするグリオーマという病気もあります。

このように、一概に、体の全ての異変が脳転移であるとは言い切れません。

しかし、癌を患った経験がある方で、体に異変があって頭痛もある方は、一過性の症状だと考えず、病院に行って一度診察を受けてみた方がいいと思います。

何も見つからなければ、それはそれでラッキーですしね。

時間とお金は消費しますが、健康であることを確認できるので、行ってみる価値は十分にあると思います。

頭痛は、他の症状とは異なり、痛みという分かりやすいシグナルを出しています。

そして、それが癌の脳転移のように悪性脳腫瘍であった場合には、放置していても悪化していくだけです。

注意深く観察して、体の訴えに気づいてあげてください。