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【仮退院】ついに父が家に帰ってきた[肺がん・転移性脳腫瘍]

仮退院が決まった話は、前回のブログの通りです。

仮退院といては、退院に向けての予行演習のようなもので、本来ならば両手を上げて喜ぶべき出来事です。

しかし、父の仮に退院囲ついては、帰れるうちに帰ろうというものでした。

つまり、今後、がんの転移などが見つかって、また入院せざるを得ない日が来るということを織り込んだ退院計画となったのです。

悲しい現実ではありますが、肺がんが脳に転移したということは、そういうことなのだそうです。

無事に、なんとか手術を乗り越えたのに、何とも言えない仮退院となりました。

前回のブログについては以下のリンクをご覧ください。

【仮退院が決まる】喜ぶに喜べない現実[帰れるうち帰らせるという配慮]
無事に脳腫瘍の手術を乗り越えた父は、ついに仮退院にまで行き着くことができました。一時期は、あまりにも唐突な脳腫瘍の影響で本当にもうダメだと思っていました。手術でも合併症が発生しましたし、リハビリがうまくいっていると思えても医師か...
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理由はどうあれ帰ってくるのは嬉しい

仮退院の話が出た時は、悪化することを覚悟しなければならないという辛い現実を突きつけられたため、喜ぶことはまったくできませんでした。

どう見ても元気な父が、余命半年ですよ。本当に信じられませんでした。

これから、新たな転移したがんが見つかり、弱っていくことを考えると、本当にいたたまれない気持ちになりました。

それは、医師も同じだったのでしょう。

だからこそ、一見元気そうな父を見て喜ぶ私達に、現実を覚悟させてくれていたのだと思います。

しかし、いざ、仮退院の日がやってきて、以前はもう帰ってくることはないだろうと思っていた父が家に帰ってくると、やはり嬉しかったです。

どんな未来が待っていようとも、家族が家に帰ってくることは、うれしいことなのです。

仮退院はあっという間

仮退院のプランは、1泊2日という、非常に短いものでした。本当にあっという間でしたよ。

父自身は、いつもと変わらずに家を満喫していました。

どういうわけか、普段はありますることのなかった料理に挑戦していました。

勝手に冷蔵庫を開けて野菜を取り出し、それらを危なっかしい手さばきで切り、グツグツと似て味噌汁を作り出したのです。

なぜ、料理をしだしたのかは不明ですが、病院食ではない食事を取れることがとてもうれしいようでした。

しかし、なによりも満喫していたのはお風呂です。

湯船にゆったり浸かれるのがとても気持ちいいと言っていました。

ものすごく長風呂していました。(そういえば、未だによくわからないんですが、脳腫瘍に長風呂っていいんですかね。時々、悪化するんじゃないかと心配になります。)

お風呂に入ると、疲れてしまってあっという間に就寝。

あっという間に、病院に戻る日がやってきました。

こんな感じで、仮退院は本当に短いのです。

送り出すときは、またいつものように、父が家で過ごせるのは最後になるかもしれないと思い、悲しくなりました。

実際には、仮退院中に大きな問題は見当たらなかったので、退院の許可は出るだろうと思ってはいたんですけどね。

しかし、入院に送り出すときだけは、どんな場合であっても悲しくなってしまうんです。

仮退院でできたことを医師に報告

父が病院に戻ると、仮退院の時の様子を医師に伝えました。

細かい内容は忘れてしましましたが、風呂やトイレ、食事などを行えるかを確認していたと思います。

実際、この時の父は、リハビリの甲斐もあり、長い距離ではありませんでしたが自力で歩けましたし、用便も自分で行うことができていました。

手術後はほぼ寝たきり状態だったので、短期間でのすごい回復ペースです。

風呂だけは、かなり家族側がかなりの注意を払う必要がありました。しかし、基本的には自力で入っていました。

以上に挙げたようなところをチェックし、医師に報告しました。

正式な退院が決定!

さて、医師に報告した結果としては、当然ですが、退院できることが決まりました。

特段、生活していくうえでの問題は見つかりませんでしたからね。

ただし、依然として余命は半年で、すぐに再入院することになるだろうとは念押しされました。

それでも、退院が決まってくれたことは本当に嬉しかったです。

おわりに

仮退院は、退院を決めるうえでの重要なイベントです。

実際、父は脳でできた腫瘍を取り出すための手術で、ほぼ虫の息状態となっていましたが、なんとか無事にリハビリに取り組めるようになり、ギリギリではありましたが、日常生活もこなせるまでの回復力を見せてくれました。

仮退院はあっという間で少し寂しい気持ちになりましたが、退院が決まればすぐに戻ってくることもできます。

肺がんの脳転移は最悪のパターンだと言われていましたが、父のようになんとか退院までこぎつけられる場合もあるんです。

希望は捨てないほうがいいなと強く思いました。父が入院した当時は、私の希望はほとんど消えかかっている状態でしたからね。

脳腫瘍が発覚した診察の時なんて、あまりにもショックすぎて失神しそうになったくらいでした。

あの時の絶望感を思えば、後遺症が残り、余命が依然として半年であっても、また家に戻ってこられるというのは嬉しい事実であることには違いありません。

実際、父は余命をとうに乗り越えて、今もいきていますからね。

いずれにしても、父の退院が決まった時は、奇跡は起こることもあるのだと強く実感したのを覚えています。