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【甲状腺がん】PET検査で新たなが発覚

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肺がん手術を終えて


父は右肺に5㎝ほどの肺がんを患っていて(ステージ1B)、その切除手術を行いました。手術は無事に成功し、合併症などの発生もなく、肺がんによって発生していた「咳・痰」、「全身のむくみ」、「ばち指」なども治まり、がんを患う前と同様の暮らしに戻ることができました。これは、前回までの投稿記事の通りです。

術後はじめてのPET検査


手術を終えたことにより、一応、その時点で父の体からがんはなくなったことになります。しかし、再発していないかを確認するために、定期的に検査を受けることになりました。主にCTによる検査です。何度か検査を受けましたが、術後から1年間、父に癌が再発したり、転移が起こったりしている傾向は全くありませんでした。そのため、もう父の体からはがんが完全に消えたのだと、少なくとも私は完全に安心していました。

手術から約1年経過したとき、PET検査を受けることになりました。

PET検査は、検査薬を体に投与してから撮影する検査です。がん細胞に目印がつくので、小さながん細胞も発見することができます。肺がんの手術前にもこの検査は受けていたのですが、CTの検査よりも精度が高いことから、検査結果を聞くときはいつもより緊張度が増します。

しかし、これまで何度も行ってきたCTの検査で異常は見当たらなかったのだから、まさかここで異常がみつかるはずがないと私は思っていました。いや、思うようにしていたのかもしれません。

PET検査の結果【甲状腺がんの発覚】


さて、検査結果はというと、予想外のものとなりした。甲状腺がんの疑いがでてきたのです(なお、ほかに異常は見当たりませんでした)。このPET検査を受けるまでは、肺がんの再発や転移は見当たらなかっただけに、新たながんが発生したことは非常にショックでした。いったいこれからどうなるかと、大きな不安に襲われました。

右肺に発生した5㎝の腫瘍1つだけでも、それはもう大変な闘病生活を送ることとなっただけに、「また癌か…」という思いでした。そもそも、なぜ甲状腺癌なのかという疑問もありました。

甲状腺がんに対する処置


ところが、この甲状腺がんについては、なにか処置を行うということはなく、経過観察するということになりました。もしかすると、生検などは行ったのかもしれません。ただ、現在に至っても経過観察中です。

当時、私は地方で働いていたために父とは一緒に住んでおらず、甲状腺がんにどのような対処が行われたのか、詳しい内容が分からないのです。父がまとめていた資料を見ても、甲状腺がんに関するものがほとんどなく、いまいちよくわかりません。

ただ、この甲状腺がんは、年に1回行われるPET検査で毎年写っています。しかし、このことについては、特治療する必要がないというのが現状なのです。

甲状腺がんとはいったい何者なのか


そもそも、この癌は肺がんから転移したものなのか、単独で甲状腺がんとして現れたものなのかもわかりません。ただし、この甲状腺がんが父の体調に与える影響はありません。

もしかすると、なんかしらの影響が起きているのかもしれませんが、目に見える症状は全くありません。悪化しているわけではないようですが、治っているわけではありません。本当に良く分からないがんです。

インターネットで調べてみても、怖いがんだという記事があれば、手術を行わなくても経過観察で問題ないという記事もあります。肺がんでも、いろいろな種類があるように、甲状腺がんでもいろいろなタイプがあるようです。

甲状腺がんに免疫チェックポイント阻害薬は効くのか?


甲状腺がんは経過観察していくとはいえ、がんであることには間違いありません。毎回のPET検査でがんが写るのもいい気分ではありません。実際、この腫瘍からどこかへ転移することの可能性は捨てきれませんし、いきなり肥大したりするのではないという不安もあります。

現在、父は肺がんの脳転移を患っており、免疫チェックポイント阻害薬の「キイトルーダ」を投与しておりますが、この甲状腺がんも一緒に消えてくれればいいのになと、かすかな期待を寄せています。でも、肺がんの転移によるがんで無ければ、期待も薄そうですね。

ちなみに、この「キイトルーダ」という薬は、2018年にノーベル医学・生理学賞を受賞された本庶氏の研究を基にして開発された免疫薬「オプジーボ(ニボルマブ)」と同種の薬です。超高額な薬ということでも有名で、ご存知の方も多いのではないでしょうか。

父の肺がんは高額療養費の支給対象であるとはいえ、それでも毎月かなりの出費が必要となるので、なんとか肺がん以外の腫瘍にもついでに効いてくれればいいのですが(キイトルーダのことについては、別で詳しく書きたいと思っています)。

肺がんを切除しても試練は続く


なんにせよ、肺がんを切除してから1年間、CTによる定期検診などで再発などが現れず、もう父の肺がんは寛解したのではないかと思っていただけに、唐突に現れたこの甲状腺がんの発生は、非常にショックな出来事ではありました。

もちろん、経過観察となっている甲状腺がんよりも、この後現れる肺がんの脳転移のほうが、伴う症状が明らかなだけに、それはもうショックを受けることになるのですが。

がんが治っていたと思っていた矢先に突如としてやってきた癌の再発。「油断大敵」または「好事魔多し」ということなのでしょうか。それとも、「人生万事塞翁が馬 」ということになりえるのか。苦しい試練が次々とやってくるだけに、人生、なかなかうまくいかないものだなと痛感していります。