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【肺がん闘病の序章】胆石・胆のう摘出で入院

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突然の入院

急きょ胆石で入院することになった父は、実家から少し離れた病院に転院することになりました。土地勘のない場所にある病院なので、面倒だなと思っていたのですが、まさか、肺がんの治療でもこの病院にお世話になるとは、当時は夢にも思っていませんでした。そういえば、脳転移による脳腫瘍でも非常にお世話になることになります。病院の場所って、結構重要なんです。家族としては、診察に付き合ったり、何度もお見舞いに行くことになるので、やはり病院は近い方が良いですね。ほんと、わずかな道のりの違いだけで、負担は大きく異なります。

検査結果

このときのことは、数年前のことなので、あまり詳しくは覚えてはいません。たしか、精密検査を受け、胆石の症状以外は特に異常は見つからなかったはずです。健康診断すら受けたことのない父なので、ちゃんとした検査を受け、さらに問題も見つからなかったという事実は、本当に嬉しいものでした。自分の健康診断でもドキドキしますが、親の健康診断の結果を聞くまでも本当にドキドキします。このストレスは、なかなか慣れるものではありませんね。

胆のうをとることに

とりあえず、胆石が腹痛の原因であることはわかりました。しかし、手術はしなければならず、胆嚢を取ることになったのです。父は「ERCP」という手術を受けることになりました。合併症が発生しないわけでもないそうで、膵炎を発症する場合もあるとのことでした。当時の私や家族は、病気や病院とはあまり縁が無かったため、「膵炎って何?」という感じで聞いていました。後で調べて知りましたが、すごく怖い病気です。そのため、不安になって何度もインターネットで調べたので、この手術名だけはしっかりと覚えています。

インターネットで情報を探す日々

いずれにせよ、それまではとても元気だった父が、いきなり入院することになったために、大きな不安が込み上げてきていました。このときは、癌ではなく胆石でしたが、それでもとても不安でした。手術の同意書などを読んでいると、つい、最悪の事態を想定してしまい、怖くなります。気を紛らわせるため、この頃には、毎日のようにインターネットで情報を探すようになっていました。しかし、当然医学に関する知識なんて全くないし、今でもいろいろと調べてはみるものの、よく分からないことが多いです。

お見舞い

そんなこんなで、正月休みは実家でゆっくり過ごすはずが、帰省しているがゆえに毎日病院に見舞いにくるという日々にかわりました。見舞いに行けば父の病気が良くなるわけではありません。しかし、父が入院しているのに、実家でのんびりとダラダラした正月を過ごそうなんて思うことはできず、見舞いには行かずにはいられない心境になります。まあ、家でダラダラしていても、だんだん近づいてくる出勤日のことが常に頭にあるので、全然リラックスできないのですが。

ストレス耐性

そんなこんなで、この正月休みは、父の胆石に振り回され、精神的にも肉体的にも本当に疲れました。元気だった人が、突然入院するというのは、たとえ、がんといった深刻な病気ではなくとも、とても心配になります。これは、慣れておかないと本当に大きなストレスですね。今であれば、多少は動揺しなくっているかもしれませんが、こういったストレス耐性は本当に重要だといつも考えます。

このときは胆石でしたが、これから、肺がんが見つかり、脳転移が見つかりと、本当に大きなストレスを受けていくことになります。そう考えると、この胆石の入院は、本当によい経験だったと今になって思います。ストレスに耐性なんてあるのかと、とくに仕事に関してはよく思っていたことなのですが、身内の病気については、大なり小なり受け入れなければならず慣れてきます。不思議なものです。辛いんですけどね。

というわけであっという間に正月休みも終わりました。父の治療費のために、なけなしの冬のボーナスのほとんどを母親に渡し、大嫌いな仕事をするために実家を後にしました。このときは、いろいろと本当にしんどかったなあ。